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流産……
とてもつらかった。
身体よりも心が。
妊娠が、判明してから、たくさん、お腹に話しかけ、庇いながら過ごしてきた。
ツラいはずのつわりさえも、あぁ、赤ちゃんが育ってんだなって、耐えきれた。
ユンギさんも、ぺったんこのお腹に触れては、ちょっと出てきたかな?とか、おーいって話しかけたり。
エコー写真もコピーして持ち歩いていた。
メンバーも、オジサンになるのかぁーなんて、楽しみにしてくれていた。
ファンの方たちにも知れ渡ってしまっていたから、
身体を心配するお声や、たのしみにしてくれてるようなお声をきかせていただき、ありがたかった。
まだ、胎動とかもなく、お腹の膨らみもないし、何もなかったといえば、それまでなんだろうけど、
ぽっかりと心に穴があいた。
何しにあの子は、私のお腹に来たんだろう
何か意味づけしないと生きていけない
悶々とする気持ち。
お腹に来たけど、まだ、産まれる時期じゃないって、帰っていったのかな、
やっぱり、このママは頼りない!って帰っていったの?
人生、何事も意味の無いことはないって言うよね
じゃ、今回の事の意味は何?
ユンギさんは、何も言わない
ただただ、私を、気遣ってくれる
流産は、出産と同じだから、しっかり栄養をとらないとって、韓国のオンマたちから、毎日のように、ワカメスープをはじめ、色んなものが届く
SN「オンマが仕事、きりをつけて帰ってこい、緊急だっていうから、実家行ってきたんだよ、そしたら、ヌナに、スープ持ってけって」
ホシオンマ……大量すぎるよ…
昨日、ドギョムのオンマも持ってきてくださったんだけど。
それに、明日、ハニのオンマも届けるとか連絡きてたな。
アメリカのジスオンマからは、漢方が届いたし、
中国のジュニオンマからも、クセのありそうなドリンクが届いてる。
有難い……
悲しんでいる暇を与えてくれないほど、
メッセージや品物など、
毎日、たくさんの方からパワフルな激励が届いた。
こんなにも愛されて大事にされて……
それを教えてくれるために、あの子はきてくれたのかな。
みんなの感謝を忘れる人間になるなよって。
いつか、ちゃんと、強い母親になるために
もっともっと立派な人間になるように
大人として成長したころに、また来てくれるかもしれない
あの子は、私たちの未来だね
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作者名:みんと | 作成日時:2022年7月30日 12時