07*何してた？ ページ7
、
TH「A、おはよう」
「テヒョン…おはよう」
TH「珍しいね。いつも早いじゃん」
「まぁ…どっと疲れがね」
TH「お婆さんみたいだね」
会社に行く途中、背後から駆け寄ってきたのは
朝から端正な顔をしてるテヒョンだった。
それだけで嬉しい、なんて
馬鹿みたいに内心喜んでいると
TH「…そういえば昨日、何してた？」
「え？」
…何でそんな真面目な目をして、聞くの。
口元は笑ってるくせに目だけが笑ってない。
「……ドラマ見て家で過ごしてたよ？」
TH「ふーん、そっか。家にいたんだ」
「何、急に」
TH「じゃあ何で返信くれなかったの？」
待ってたんだけど俺。と、
ただでさえ低い声で甘く囁かれて
反射的にテヒョンを見上げる。
落ち着け。
別に誤魔化すことには慣れてるでしょ
「ごめん、ドラマ観た後に送ろうと思って寝ちゃった」
TH「…ふぅん」
「そんなに拗ねないでよ。ごめんって」
TH「拗ねてないし。」
「拗ねてるでしょ、その顔は」
まぁ、そういう素直な所が可愛いんだけどね。
私が笑うとテヒョンも
口を四角にして、いひひって笑う。
TH「Aが俺のメッセージ無視したのかと思った」
「そんな訳ないって」
TH「だよね。」
…もしかして、少しは気にしてた？
私の返事がないことを。
そんな期待が一瞬過ぎったけど
どうせ意味ないって私は知ってる。
知ってるから、何も言わない。
それが正解なんでしょう？テヒョンからすれば。
TH「あ、ホソギヒョンだ」
「本当だ。挨拶しよっか」
TH「んー…後でいいや、今はAと話したいし」
「……何それ」
TH「そういう気分だから」
テヒョンの無邪気さは私を簡単に天まで引き上げて
…それから地獄に落とす。
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作者名：ただのルート
| 作成日時：2024年2月28日 23時
