13*詮索 ページ13
、
「そういえばユンギさんって」
YG「あ？」
「……いつも、あの店にいるんですか？」
YG「あー…まぁ基本的に。」
ユンギさんのベッドの中で寝転がる私のお腹に
彼のその白い腕が回ってくるのと同時に、
私の背中に彼のひんやりした肌があたる。
…この人、何でこんなに色が白いの？
正直羨ましいんだけど。
YG「週末は基本いるけど平日は大体行かない」
「へぇ」
YG「偶に水曜あたりに寄るけど、それだけ。」
「そうですか」
YG「興味ないなら余計な詮索すんな」
半身を捩って、顔をユンギさんに向ける。
その温度の低い黒い瞳が好き。
言わなくても私の心の内を知ってるようで。
「興味ないなんて一言も言ってませんけど？」
YG「…煽る元気はあるわけ？」
ユンギさんの唇が妖しく弧を描く。
真っ赤な嘘を紡ぐ、彼の赤い唇。
何が本当で何が嘘かなんて
それこそどうだっていいんだ。
挑発するようにユンギさんの唇に噛み付くと。
YG「……お前こそテヒョンにこんな事してんの？いつも」
「…なんで」
何でテヒョンの名前が出てくるの。
ふっと現実に戻された気がして、頭が冷える。
……折角気分が良かったのに。
何で今その名前を出すんだろう。
私の腰に回ってる腕を解くように起き上がる。
YG「帰るんなら一言残せよ」
「用事思い出したので帰ります。」
YG「普通に冷めたから帰るって言えば？」
「……私がテヒョンと何しようとユンギさんに関係ない」
興味無いなら余計な詮索すんな、って
先に言い出したのはユンギさんの方でしょ。
それなのに一瞬、怠そうな黒い瞳の奥が
私の言葉で揺れたのが見えてしまった。
「(………どうして、そんな顔するの…、)」
まるで私がユンギさんを傷つけたみたいだ。
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作者名：ただのルート
| 作成日時：2024年2月28日 23時
